AF-S DX NIKKOR 16-85mm f/3.5-5.6G ED VR

広角16mmが素敵なDX標準ズーム

Good

  • 16mm始まりの広角端
  • 開放からシャープな画質
  • 逆光に強い
  • 携帯性が良い
  • VR対応(公称4段分の手ブレ補正)
  • フルタイムマニュアル対応

Bad

  • ボケがやや硬くうるさい傾向
  • 階調がイマイチ

コメント

広角寄りのズームレンジに惹かれて手にした一本。
画質と携帯性のバランスが取れた中庸のレンズ。


描写の傾向

開放から十分にシャープで躊躇わずに絞りを開けることができる。
ニコンのレンズとしては発色が濃いめで、コントラストが強くメリハリのある写り。

ボケ味は少々硬めでうるさい傾向で、まれに点光源が驚くほどの硬さを主張することもあるなど、美しいボケは期待できない。が、暗いレンズであることもあり、もとより期待していなければ大きな問題とは感じない。

逆光には強く、太陽のような強い光源をフレームに入れてもゴースト、フレアともにわずかに出る程度。これは世評とずいぶん違うと思った点。個体差なのだろうか。

歪曲や色収差は皆無ではないが十分に抑えられており気になることは少ない。
卒のないしっかりとした写りで旅のスナップや景色の撮影などに好適な性能をしている。
が、難を言うと階調がイマイチで少々物足りなく感じる場合も多い。

また解像力に関しては単焦点並み、という評価もあるが少なくとも自分の所持している個体はそんなによくはなく、現像時にシャープネスを足したくなることも多い。(単焦点や大三元ではこうしたシャープネスの物足りなさを感じる頻度は大幅に少ない)
等倍では更に粗が明らかで、D800のような高画素機ではなくD300Sでも単焦点とはかなりの差がある。


使い勝手

数あるDX標準ズームの中でも唯一広角端が16mmスタートとなっており、これは18mmスタートのレンズと比べると明らかな差がある。室内や狭い山道、巨大な物体を前にしたときなどにそのありがたさがよく分かる。
レンズ交換無しに一本だけで撮影を完結させようとするときには換算24mmまであるのがやはり心強い。

AF速度は格別速くはないが問題ない速度。精度も問題ない。

VRは流し撮りにも対応しており充実のスペックだが、肝心の効きはまずまずといったところ。手ブレが発生するかしないかの微妙なシャッタースピードではON/OFFで撮り比べても顕著な差がなくさほど強力とは感じない。だが夕景の手持ち撮影など明らかなスローシャッターになるようなケースでは確かな効果がある。

開放から使えるレンズなのでVRと合わせて暗い場所でも使いやすい。


携帯性

ややズッシリとしてはいるが携帯しやすいサイズと重さ。フードも小さくかさばらない。
カメラに装着した状態のハンドリングも良く使いやすい。


総評

満足度は80点。

純正DX用の標準ズームは数あれど16mm始まりはこのレンズのみ。そこに大きな価値を感じる。金属マウントでしっかりとした作りなのも良い。

画質に関してはアベレージヒッターというかんじで常に一定のクオリティを発揮してくれるが、ホームランを放つことは少ないといった印象。

携帯性もまずまず良いレンズなので、荷物を減らすためにレンズ一本ですませたい登山や旅に、または望遠レンズの使用がメインだが念のため標準域をカバーするレンズも持って行きたいといった場合などに重宝する。


関連用品

フィルター

67mm径。広角端の広さを活かした風景撮影にも使えるのでいろいろ揃えておきたい。

ステップアップリング

67mm→77mmのステップアップリングがおすすめ。
フードが使えなくなるが、風景撮影に適したレンズに77mm径が多いので共用しやすい。


個体差

価格.comでこんな話があり。

うちの個体は何かおおむね平凡な写りなのでハズレ玉なのかも。


似たレンズとの比較

色々あるが16mm始まりとしてはオンリーワン。

AF-S DX Nikkor 18-55mm f/3.5-5.6G ED II

キットレンズの割に意外と写りがいいと好評のレンズ。確かに条件がよければ素敵な写りをすることもしばしばで、コストパフォーマンスのとても良いレンズ。

ただ暗いレンズでかつ手ブレ補正がないため光量条件が悪くなると苦しくなるなど、使い勝手の面で不自由を感じることもあり、汎用性では他のレンズに劣る。

AF-S DX NIKKOR 18-105mm f/3.5-5.6G ED VR

焦点距離のレンジが近いこのレンズが一番の競合か。

個人的には望遠端が20mm伸びるよりも広角端が2mm広くなった方が価値が高いと感じる。
ただボケ味や階調表現などは18-105の方がいいようだ。

AF-S DX NIKKOR 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR II

広角より望遠重視の人にはこっちの方がしっくり来るだろうか。
高倍率ズームになるので画質はやや落ちるが、ズームレンジの拡大でフットワークが軽くなるメリットはバカに出来ない。

AF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-5.6G ED VR

18-200より更に望遠が欲しい人には300mmまでカバーしたレンズもある。
ただしデカくて重い。
似たレンズではないかもしれない。

サードパーティ製

同等の焦点距離をカバーしたレンズはないが、近いものを挙げるならシグマの17-70などがある。
新型の17-70は作例やレビューを見るにボケ味も含めなかなかよさそうだ。

シグマやタムロンのF2.8通しの17-50も価格的には同等かそれ以下なので、サイズや望遠端の短さが気にならなければ、そちらに行くのもありだろう。描写力もおそらく同等以上で手ブレ補正も付いている。
トキナーの165は唯一16mm始まりだがやや気むずかしいレンズなので試行錯誤の覚悟が必要。


メンテ&使用記録

片ボケ確認 2013/02

遠景でどうも右側がもやついている。左側より明らかに。

しかし近景では気にならないのと、シャープネスを強めにかければなんとかなるレベルなので許容範囲ということにしておく。
完璧を求めて調整しても直るかどうかわからんし、余計悪くなる可能性もあるので。

売却 2013/08

階調性の悪さにびっくり期待を裏切られることがしばしばあったりするので積極的に使う気になれず。
加えてFXだと24mmスタートのレンズばかりなので、このレンズの16mm(換算24mm)のオンリーワンの価値もなく。

ということで手放した。


 
Spec  
構成枚数 11群17枚
最小絞り F22
最短撮影距離 0.38m
最大撮影倍率 0.21倍
フィルター径 67mm
最大径 x 長さ 72mm x 85mm
質量 485g
絞り羽根枚数 7枚(円形絞り)
発売日 2008-02-22
F値の変化  
16mm 3.5
24mm 4.0
35mm 4.5
50mm 5
70mm 5.6
85mm 5.6

Link

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Example

800_2051.jpg
with NIKON D800 1/100s f/8.0 ISO220 16mm

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with NIKON D300S 1/10s f/8.0 ISO1600 48mm

800_1991.jpg
with NIKON D800 1/640s f/8.0 ISO100 85mm

300_5419.jpg
with NIKON D300S 1/40s f/8.0 ISO1600 38mm

800_2065.jpg
with NIKON D800 1/100s f/8.0 ISO180 16mm

300_5566.jpg
with NIKON D300S 1/350s f/8.0 ISO200 38mm

800_1992.jpg
with NIKON D800 1/200s f/5.6 ISO220 85mm

800_1902.jpg
with NIKON D800 1/250s f/8.0 ISO100 45mm

800_2013.jpg
with NIKON D800 1/100s f/8.0 ISO560 16mm