AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G ED II

侮れない描写力を持った基本の標準ズーム

Good

  • 安価
  • 絞ればなかなかの描写力
  • コストパフォーマンスが良い
  • 軽量
  • 寄れる
  • クォーターマクロとして使える

Bad

  • ボケがうるさい傾向
  • 手ブレ補正がついていない
  • フォーカシングで前玉が回転する
  • MFがやりにくい
  • プラマウントなど造りがチープ
  • フードが別売り

コメント

VR付きより描写力が高いという評価を聞いて手にした一本。
基本のレンズとしてきちんと一眼らしい写りを提供してくれるレンズ。


描写の傾向

開放はぼんやりとした写りをするものの、F8〜F11辺りまで絞るとだいぶシャープになりコントラストも出て被写体の存在感が浮き出てくる。
それでも単焦点や大口径ズームに比べると眠い写りで、シャープさを求めるとやはり少々物足りないが、一方でしっとりとした柔らかめの描写がなかなかいいな、と思われることも多く、確実にお値段以上の表現力を持っている。

寄れるレンズなので寄ればそれなりにボケを作ることもできる。後ボケはうるさい傾向だが絞れば素直になるので、絞りを開けるよりも寄ることでボケをコントロールした方が良い。

逆光耐性は可も無く不可も無くで、フレアやゴーストは普通に出るが、ひどいというほどではない。
色収差もそんなに激しくは出ないので、癖の少ない扱いやすいレンズと言えるだろう。


使い勝手

標準ズームとして広角〜中望遠のよく使う焦点距離をカバーしており汎用性は十分。
AF速度も精度も問題なく、何のストレスも感じずに使うことが出来る。

ただ手ブレ補正が付いておらず、開放が暗いレンズの上にしっかり写すには絞りたいレンズなので、光量の少ない場所ではままならなさを感じる。

寄れるレンズなので被写体を大きく写すことができ、クォーターマクロとして使える点は良い。それによってボケを活かした表現にチャレンジすることも可能。(ボケ味は上述の通りだが)
このあたりの使い勝手はより高価なズームレンズよりも優れている。

フォーカシングで前玉が回転するのでPLフィルターは使いにくい。
またフォーカスリングの幅が狭くMF操作はしづらい。
この辺りは割り切ってコストを削った所だなと言う印象だが、初心者が手にするキットレンズとしては妥当なところで、別段不便と感じない人も多いかと。


携帯性

素晴らしく軽量でまずまずコンパクト。持ち運びは苦にならない。
このコンパクトさが重宝で上位のレンズにステップアップしても使い続ける人もいるようだ。


総評

満足度は80点。

価格が安く造りはチープだが、写りは悪くない。
絞ったときの描写力はなかなかのもので、時折かなり満足のいく写真も提供してくれるので、コストパフォーマンスの高い魅力的なレンズと言える。
また携帯性が頭一つ抜けているので、それを重視してこのレンズを選ぶというのも十分アリだろう。


関連用品

フード

VR付きの18-55と共通のレンズフード。
遮光および前玉保護に有効。

フードが別売りなのは必要を感じない人も多いからなのだろうね。
個人的にはかなり必要に思うものだが。

フィルター

52mm径。35mm/F1.8や55-200など入門クラスのレンズには52mm径が多いので、使い回しのできるサイズ。
このレンズではPLフィルターは使いにくいがフィルターで表現を工夫するのも面白い。


ステップアップ指南

描写力に関しては単焦点や17-55/F2.8以外はステップアップと言うほどではないかも。
とは言えズームレンジやVRの有無など使い勝手が変わるだけでもけっこう大きい。

単焦点

35mm f/1.8Gと50mm f/1.8Gは安価なレンズにもかかわらず素晴らしい性能。
ズームレンズにはない明るさとキレを味わうことができる。

広角はやや厳しいが20mm f/2.8Dが比較的求めやすい価格。
また28mm f/1.8GもDXでは換算約42mmと使いやすい画角でおすすめ。

35mm f/1.8G以外はFX用のレンズなので、後々のステップアップのことを考えても永く使えるというメリットもある。

AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR

画質は劣ると言われているが、シャッター速度が稼げない状況ではブレを防止した方が確実に画質はいいので、汎用性を重視するならVR付きの方がいいだろう。

また動画撮影にもVRは便利っぽい。

AF-S DX NIKKOR 16-85mm f/3.5-5.6G ED VR

広角端が広くなるのとVRが付くことで撮影の幅が広がる。
広角2mmの差は屋内など狭い場所や巨大な構造物を前にしたときにはなかなか大きい。

しっかりとした卒のない画質を提供してくれるが、一方でやや面白味に欠ける描写でもある。

AF-S DX NIKKOR 18-105mm f/3.5-5.6G ED VR

望遠までカバーするようになるのとVRが付くので汎用性が高まる。
世評を聞くに表現力の傾向は18-55と同じようだ。

AF-S DX NIKKOR 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR II

18-105より更に望遠が長くなりVRも付く。
サイズが少々大きくなる、画質がやや落ちるなどのデメリットはあるが、レンズ交換無しに換算300mmまでの望遠域がカバーできるメリットも大きい。

AF-S DX Zoom-Nikkor 17-55mm f/2.8G IF-ED

価格とサイズが問題なければ素晴らしい描写力が手に入る。
手ブレ補正は付いていないが、絞りを開けることでシャッタースピードを稼ぐことが出来るようになるので、室内や夕景などの悪条件下でも撮影しやすくなる。


 
Spec  
構成枚数 5群7枚
最小絞り F22〜F38
最短撮影距離 0.28m
最大撮影倍率 0.31倍
フィルター径 52mm
最大径 x 長さ 70mm x 74mm
質量 205g
絞り羽根枚数 7枚(円形絞り)
発売日 2006-12-01
F値の変化  
18mm 3.5
24mm 3.8
35mm 4.5
45mm 5.3
55mm 5.6

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Example

800_1834.jpg
with NIKON D800 1/100s f/8.0 ISO1600 55mm

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with NIKON D300S 1/640s f/8.0 ISO200 34mm

300_5521.jpg
with NIKON D300S 1/80s f/8.0 ISO200 48mm

300_5520.jpg
with NIKON D300S 1/100s f/5.6 ISO200 46mm

300_5473.jpg
with NIKON D300S 1/50s f/11.0 ISO400 18mm

300_5425.jpg
with NIKON D300S 1/1250s f/5.6 ISO200 35mm

800_2925.jpg
with NIKON D800 1/100s f/11.0 ISO160 38mm