AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

万能レンズとして使える標準マクロ

Good

  • F2.8の明るさ
  • 開放から安心して使える
  • 階調がよく出る
  • 素晴らしいボケ味
  • 色ノリが良い
  • 逆光に強い
  • インナーフォーカスのため鏡胴が伸びない
  • 高速で正確なAF
  • 極めて高いコストパフォーマンス

Bad

  • 周辺減光が大きめ

コメント

評判の高さに期待して手に入れたレンズ。
非常に使いやすい標準マクロ。


描写の傾向

開放からクリアでシャープだがカリカリはしておらず、階調がよく出ていて適度な柔らかさを感じる自然な描写。
一言で言えば素晴らしい。

解像力は開放からF11くらいまで周辺を含めて安定して高い。
一応F5.6辺りがピークだが、絞りによる解像力の変化をほとんど気にせずに思い通りの絞りを使える。

なめらかでとろけるようなボケ味は素晴らしいもので、大口径の単焦点に比べると明るさはないが、寄ることでF1.4のレンズにも負けない大きなボケも楽しめる。

ニコンレンズの中では色ノリが良く、鮮やかな表現。
とは言え他社で色ノリが良いと言われるレンズに比べるとだいぶおとなしい発色なので、ニコンの色が好きな人が不満に思うほど派手なものではないかと。

欠点はかなり少なく歪曲もフリンジも良く抑えられている。
逆光でもゴーストやフレアはかなり少なく、皆無ではないがこれだけ抑えられていれば十分に逆光に強いと言っていいだろう。

しかし一方で周辺減光はかなり大きく、これだけが玉に瑕。
F8まで絞ればほぼ解消するが、それより絞りを開けるとケラレているのかと思うくらいの強烈な光量落ちになることも。これは被写体を引き立てる効果として使えれば問題はないが、割と目障りに感じることも多い。周辺減光は普段あまり気にしない自分でもそう思ってしまうくらいに出る。

まあ、補正しやすい欠点ではあるのだが・・・ちなみにJPEGで撮る場合はボディ側の補正でヴィネットコントロールが使えるが、これを強にしても開放の周辺減光は打ち消せないことも。

DXではこうした光量落ちの問題はなく、隙のない描写力を発揮する。


使い勝手

AFは高速かつ正確で、普通の標準レンズとして使っても快適。
またM/Aモードに対応しているので、MFを多用するマクロ撮影とAFが通常のスナップ撮影などを交互に行ってもストレスがない。
加えてインナーフォーカスのため鏡胴が伸びないのは使いやすい。

等倍マクロとして本格的なマクロ撮影にも使えるが、気軽なスナップレンズとして使っても思い通りに寄ることができるのが楽しい。

ただ近接撮影時に実効F値になるのは分かりづらい。
マニュアルモードで撮影するにはなの便利かもしれないが、絞り優先モードを主に使う人間にとってはイマイチ。

また明るいレンズではあるのだが、絞りを開けると周辺減光がきついため、黄昏時や林間、屋内など光量条件が悪く露出の稼げない場所ではけっこう使いにくさを感じる。手ぶれ補正も付いていないこともあり、手持ち撮影が厳しくなる。

DXでは換算90mmの中望遠マクロになる。これはこれで定番の画角となり使いやすい。


携帯性

金属鏡胴ということもあり、ややズッシリとしてはいるが心地よい重さ。
格別小さいレンズというわけではないが、散歩にも気軽に持ち出せるサイズで、カメラに装着した状態のハンドリングも良い。


総評

満足度は110点。

描写力に関して言えばハイグレードのレンズかと感じるほどで、極めてコストパフォーマンスが高い一本。
むしろコストパフォーマンスなど気にしないと言うお大尽様も価格で侮らず手に取るべき。

使い勝手的にも50mmより10mm長いのが気にならなければ高画質で接写能力も高い万能標準レンズとして重宝する。
60mmはわりと好きな画角なので、うちでは50mm単二本を押しのけて常用レンズの地位を確立している。ただし晴天時のみだが。

これに同じく接写が可能な28mm f/1.8Gを組み合わせて広角をまかせる二本体制が美しい。
ネットを見ているとこのコンビネーションで使っている人は他にもけっこういるようだ。


他のレンズとの比較

標準レンズとしての対抗馬、異なる焦点距離のもの、サードパーティ製のマクロレンズなどと。

AF-S Nikkor 50mm f/1.4G / AF-S Nikkor 50mm f/1.8G

フルサイズ用の標準レンズとしての対抗馬。
50mmの方が安価でコンパクトで明るさもあるが、最短撮影距離やAF速度など使い勝手では60mmマクロが大きく勝っている。ボケ味も60mmマクロの方が良いように思う。

ただし光量条件の悪い場所では60mmマクロはやや使いにくく、そういう意味では50mmの標準単焦点の方が汎用性が高い。

AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

手ブレ補正付きの純正中望遠マクロ。
マクロとして使うならば被写体との距離が取れるこちらの方が使い勝手がいいかもしれない。手ブレ補正が付いているので手持ちでもマクロ撮影がしやすい。

AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G

DXではこちらが換算60mmで、FX機に60mmマクロを装着するのと同等の使い勝手となる。
コンパクトなのが素敵。

本格的なマクロ撮影を試してみたいと言うことであればDXでは中望遠マクロになる60mmの方が使いやすいかもしれない。

サードパーティ製のマクロレンズ

シグマの50mmマクロは安価でコストパフォーマンスに優れたレンズ。
AFは遅いが標準レンズを兼ねることもできる。

シグマの70mmマクロはカミソリマクロと呼ばれるほどキレ味に定評がある。
これは定番で間違いがないレンズのひとつ。

シグマの105mmマクロは手ブレ補正付きで描写力でもかなりの評価を得ている。
手ブレ補正が欲しければ有力な候補。

タムロンの90mmマクロは新型とその前モデルが現行品。
前モデルは柔らかなボケ味が高く評価される銘玉。花撮りなどには最適なレンズ。
新型は手ブレ補正付きで解像力などの性能が一級の域に達したが、前モデルの素晴らしいボケ味は失われた模様。

割とどれもいいレンズのようなので、あとは画角やボケ味、手ブレ補正の有無など好みで決めるべし。


メンテ記録

ピントチェック 2013/04

新宿SCにてチェック。異常なし。


関連用品

フィルター

62mm径は純正の105mmマクロと共通だが他には流用しにくい。

ステップアップリング

67mm径や77mm径は共通して使えるレンズが多いので、そのサイズのフィルターを購入してステップアップリングをかませて使うのがいいかも。

三脚

本気モードのマクロ撮影では三脚があると楽。
手ブレ補正付きのレンズではないので。

一脚

マクロ撮影時の姿勢安定に。
ベルボンのウルトラスティックR50などコンパクトでオススメ。

Amazon ベルボン ULTRA STICK R50

最終更新: 2015-08-07


 
Spec  
構成枚数 9群12枚
最小絞り F32
最短撮影距離 0.185m
最大撮影倍率 1.0倍
フィルター径 62mm
最大径 x 長さ 73mm x 89mm
質量 425g
絞り羽根枚数 9枚(円形絞り)
発売日 2008-03-14

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