AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR

手ブレ補正を筆頭に使い勝手の充実した超広角ズーム

Good

  • 使いやすいF4通し
  • クリアでシャープな描写力
  • 安定した解像力
  • 逆光にかなり強い
  • 素直なボケ味
  • クォーターマクロとして使える
  • インナーズーム、インナーフォーカスのため鏡胴が伸びない
  • VRによる手ブレ補正
  • M/Aモード対応
  • ナノクリスタルコート

Bad

  • 広角端の四隅と歪曲
  • スペックの割にサイズが大きい

コメント

色々比較してみようと手にした一本。
高画質で使い勝手のいい広角ズームレンズ。


描写の傾向

解像力が高くクリアでシャープな描写。
開放ではさすがに周辺が甘いが、絞れば隅々までしっかりとシャープになる。中央が最もシャープになるのはF8くらいだが、遠景などを周辺までしっかりと写すには回折を恐れずF11以上まで絞った方が良い。
ただ広角端の四隅は絞っても流れを感じるなど甘さが残り、鑑賞サイズでもまれに気になることあり。

広角端ではほかに歪曲がかなり大きいという問題があり、直線的な被写体では容易に目立つ。
自然の風景では気になることは少ないので個人的にはあまり大きな問題と感じていないが、建築物などを主に写す人にとってはかなり気になるかと。
広角端以外では歪曲の問題はさほど大きくない。

逆光にはかなり強く、フレアもゴーストもほぼ目立たない。ナノクリレンズでも明るいレンズでは目立つゴーストが比較的出やすいが、このレンズではそういうことがない。
完全無欠というわけではなく、出るときは出るケースもあるが、気になる頻度はごくまれ。

ボケ味はおおむね自然で広角レンズにしては悪くない。美しいという印象をうけることは少ないが、目障りに感じることもなく、背景次第で十分きれいにボケてくれることも多い。


使い勝手

広角端が16mmからと広く、望遠端は準広角の35mmまでをカバーする使い勝手のいいズームレンジ。
フィルターワークが可能な広角ズームとしては最も広角なのも注目点。

手ブレ補正に関しては広角〜標準域では不要という意見もあるが、個人的にはかなり恩恵を感じていて、SSが1/50秒を下回った時の手ブレ写真が目に見えて少なくなる。
また1/3秒程度ならホールドをしっかりして数枚撮ればほぼ確実にシャープな画像が得られるので、手持ちの街中夜景など撮影範囲を広げてくれる面白さもある。ちなみに手ブレ補正無しだと1/20〜1/30秒程度が同等の歩留まりになるので3段分前後の効果はあると思う。

フードがさほど大きくなく、インナーズーム、インナーフォーカスのため鏡胴が伸びないのでハンドリングは良好。

またクォーターマクロに届く撮影倍率を持ったレンズで、かなり被写体をクローズアップすることができる。
M/Aモードは広角レンズということもあり普段はあまり用がないが、接写時にはありがたい。

DXで使っても換算約24mm〜52mmと広角〜標準域ズームとして使いやすい画角。
ただしレンズのサイズが大きいのであえてDX機で使うメリットは感じられない。


携帯性

スペックの割にはやや長めでそれなりの存在感を放つ大きさ。
他社同クラスのレンズに比べると重さはともかくサイズが明らかに大きい。

よく使うインバース200AWにカメラに付けてフード装着状態ですっぽり収まるのでまあいいかな、という気はするが、やはりもう少し小さいと収納の幅が広がるのでありがたい。


総評

単焦点や大三元には及ばないがミドルクラスのズームレンズとして卒のない画質で、風景撮影のメインレンズとしても十分使用可能。
手ブレ補正付きでフィルターワークが可能、逆光耐性も高い、撮影倍率が高くクローズアップ撮影が可能、と扱いやすく、使い勝手では純正広角随一と言える。

あとはもう少しサイズが抑えられていたら言うことはなかった。

満足度は90点。


関連用品

フィルター

77mm径は共通するレンズが多くて助かる。
組み合わせる標準ズームが24-70 f/2.8Gでも24-120 f/4Gでも共用が可能。

Amazon ケンコー Zeta EX サーキュラーPL


他のレンズとの比較

AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

画質は極めて高い。超広角で最高の画質が欲しければこのレンズで間違いが無い。解像力もそうだが、立体感など迫力の表現に違いがある。

しかしズームレンジが狭い、携帯性が悪い、フィルターワークが不可、ゴーストの問題等々の点で使い勝手はやや劣る。

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX

絞ったときの解像力はズームレンジ全域で若干高く、緻密で印象的な描写力。広角端の四隅もより安定しており、ボケ味も良しと画質面では一段上。

ズームレンジが狭い、携帯性が悪い、フィルターワークが不可、ゴーストの問題等々の点で使い勝手はやや劣る。

Tokina AT-X 17-35 F4 PRO FX

スペック的に似通ったレンズだが大きな違いは手ブレ補正の有無。
それにコストパフォーマンスの高さ。大きな選択のポイントはその二点か。

描写力に関しては一長一短で、解像力などは互角、色収差が若干大きい、歪曲が少ない、ボケ味が良い、色ノリが良い等々。個人的にはボケ味と色ノリの良さから16-35より好みのレンズ。

長さが抑えられており携帯性は比較的良好だが、フィルター径が82mmと大きいのはやや残念。

AF-S NIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5G ED

周辺まで良く安定しており、自然に忠実な描写力。
16mmの画角と手ブレ補正が要らなければこちらを選べばいいのではないか、というくらいこちらも高い画質を持っている。

軽量でサイズも抑えられているので携帯性重視なら間違いなくこちら。
手に取ると軽すぎて驚く。その上で性能も犠牲になっていないので更に驚く。最新設計恐るべし。

AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

広角端の評判が今ひとつのレンズだが、それでも同じ焦点距離で写すと16-35より良い写りで解像力も周辺まで含めてしっかりとしている。
どちらか一本を選ぶという比較対象ではないが、二本持っていったときに24mm以上を使うなら24-70を使った方がいいかなというかんじ。


メンテ&使用記録

ピンズレ疑惑 2013/04

とある日一日持ち出して使ってみたらイマイチ画質。近景はともかく遠景で顕著。
確認してみるとコントラストAFで合わせたときと位相差AFで合わせたときの画質が違いすぎるのでピンズレっぽい。

これまでも何度か持ち出しているが、三脚&コントラストAFがほとんどで、思えば手持ちメインでがっつり使うのは初めてだった。

機会を見て調整に出してみる。

ピント調整 2013/05

調整に出したら広角側で後ピン、望遠側で前ピンと言うことで調整されて帰ってきた。
そんなピンズレのしかたがあるとは。手ブレ補正レンズの影響だったりするのかな?

ともかくこれで手持ちでも気持ちよく使えそうだ。

フード不携帯 2013/10

少しでも携帯性を上げようとフードを持たないようにしたらあからさまに逆光耐性が落ちた。小さなフードだがいい仕事をしてくれているらしい。

そもそも持ち歩きが苦にならないフードなんだけど、こういうことをしたのは新調した二代目のロープロのインバース200AWでフードを付けたままだと収まらなくなってしまったため。壊れた先代では何とか収まっていたので、緩衝材が少しヘタるのを待つしかない。

売却 2013/10

かなり重めの出費があり、それを補填するために売却。

そこそこ気に入って使っていた良いレンズだったが、売却候補としては広角ズームの中では筆頭となってしまった。最大撮影倍率の高さや手ぶれ補正などオンリーワン的なものを持っているんだけどね。

まあ他のレンズも良いレンズばかりだったと言うことで。

最終更新: 2015-10-02


 
Spec  
構成枚数 12群17枚
最小絞り F22
最短撮影距離 0.28m(20-28mm)
最大撮影倍率 0.25倍
フィルター径 77mm
最大径 x 長さ 82.5mm x 125mm
質量 680g
絞り羽根枚数 9枚(円形絞り)
発売日 2010-02-26

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