AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

使い勝手が詰め込まれた小三元の標準域担当

Good

  • 使いやすいF4通し
  • クリアでシャープな描写力
  • クォーターマクロに迫る撮影倍率
  • 使いやすいズームレンジ
  • 強力な手ブレ補正
  • M/Aモード対応
  • ナノクリスタルコート

Bad

  • 中間域の画質が今ひとつ
  • ほぼ全域でそこそこ気になる歪曲がある
  • 寄れない(最短撮影距離が45cm)

コメント

手頃な携帯性の標準ズームが欲しくて試した一本。
高い使い勝手と描写力を兼ね備えた良レンズ。


描写の傾向

広角〜標準域はシャープでクリアなしっかりとした写りで満足できるもの。ズームレンズでこれだけ写るなら満足。
中央部は開放から十分にシャープで実用的で、もちろん絞れば周辺も含めてキリッと締まる。

ただ諸処で指摘されているとおり中間域は甘く、時にその落差に驚く。
絞れば問題ないという声もあるが、中景以上では絞っても他の焦点域に比べると明らかに残念な感じがする。近くの被写体や近景ではそこまで酷くは感じないが。

ボケ味は前ボケが美しく後ボケがちょっとうるさいタイプ。
とはいえ後ボケもそこまで強い癖はなく、背景をぼかした時にうるさいボケが被写体より目立つような難儀なことにはならない。
望遠端が120mmまであるのでボケを利用して被写体を浮き上がらせるような表現も容易。

歪曲に関してはほぼ全域でそこそこあるので直線的なものがフレーム内にあると気になることがままある。
また広角端の周辺減光は大きく、絞ってもなお気になることがある。またシビアな目で見れば周辺も甘い。(と言ってもズームレンズはだいだいそうなのでこのレンズだけの問題ではない)

DXでは周辺が切り捨てられるので周辺部の問題はなくなり更に良好な画質となるが、中間域は中央もイマイチなのでその問題は回避できない。


使い勝手

広角から望遠の入り口までの画角をカバーした使いやすいズームレンジ。広角の遠近感も出せるし、望遠の圧縮効果も得られる。
広角端の24mmが標準ズームとしてはやはりうれしく、レンズ交換無しに多くの状況に対応できる。

最短撮影距離が45cmと長く寄れないレンズだが、望遠端を使えばそれなりにクローズアップはできるため、普段は寄れないことを不便に思うことは少ない。ボケに極端な癖がないので安心してクローズアップできるのも良い。
ただ食卓に座ったまま料理の写真を撮るといった旅にありがちなシチュエーションでは困ることがある。

AF速度は可もなく不可もなく。爆速ではないが問題とは感じない十分な速度。

手ブレ補正も十分な効きで、シャッター速度1/3秒くらいまではそこそこの歩留まり。数枚撮ればブレなし画像がほぼ確実に得られる。
夕方日が暮れてきても手ブレの心配なく撮影を継続でき、街中なら高感度と合わせて手持ち夜景もいける。手持ち夜景はかなり楽しい。

DXでは換算36mm〜180mmの準広角〜望遠域をカバーしたレンズとなり、DX用の並ズーム(18-55や16-85等)より良好な画質が得られる。
一本だけで行くには広角側が若干物足りないが、DX用の12-24のような広角ズームと組み合わせるとちょうど焦点距離が繋がりいいかんじかもしれない。


携帯性

太い代わりに長さが抑えられており、そこそこの重量はあるもののまずまずの携帯性。
フードを付けたまま収められるカメラバッグも多く、一本付けっぱなしの旅レンズとしてはうってつけ。普段の常用レンズとしても割と気軽に持ち出せる。

ただカメラから外すと太さのためカメラバッグの中でかなりの存在感をかもし出す。これは煩わしい時がある。あらかじめ外したときのスペースについても考えておかないといけない。


総評

広いズームレンジ、F4通し、まずまずの携帯性、強力な手ブレ補正、高い最大撮影倍率など使い勝手は非常に良い。

画質に関してはファーストインプレッションで中間域の画質に悪い意味で驚かされた。が、使い込んでいくとさほど問題とも感じなくなった。(中間域で遠景を撮るのはつい避けてしまうが)

基本的には十分にいい写りで、並のズームレンズよりは確実にいい。単焦点や大三元にはいまふたつくらい及ばないかなという気がするものの、実用上はほぼ申し分なく、信頼に足る仕事をしてくれる。
ズームレンジと手ぶれ補正の利便性を加味すると非常に使いやすいバランスの良いレンズと言える。

満足度は95点。


関連用品

フィルター

77mm径。同じフィルター径のレンズが多く使い回しのしやすいサイズ。
風景撮影にも適したレンズなのでいろいろと揃えておきたい。


他のレンズとの比較

AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

さすがにワンランク違う描写力。
一方でかさばり具合もワンランク上だったりするので悩ましいが。

個人的には常用レンズとしてはバランスの取れた24-120を選ぶかなと言ったところ。

AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR

FXの標準ズームとしてはダントツに軽量コンパクトなので、そういう意味では24-120 f/4Gよりも扱いやすい。
一方画質面ではキレで劣り、周辺の安定度などにも割と顕著な差を感じる。

選択の基準として携帯性を重視するなら24-85の方が良い。

AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR

望遠側が長いのは便利だが広角が28mmスタートというのがやや残念。サイズも少し大きい。
人によっては同等の画質と言うほど良く出来たレンズのようだが、順当に考えて画質は24-120 f/4Gの方が上だろう。

AF-S VR Zoom-Nikkor 24-120mm f/3.5-5.6 G IF-ED

旧型。性能はさほど良くないらしいが絞ればそこそことのこと。
中古価格が安いのとサイズが小さく抑えられているので、気軽に使える並ズームを探しているなら検討の余地はあるかもしれない。

タムロン SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD (Model A007)

望遠が70mmまででよければ賢い選択。
同じ手ブレ補正付きで携帯性はさほど変わらず、F値が一段明るく解像力などの性能は高い。加えて価格も安い。
ズームレンジより明るさを取りたければタムロンがいいかもしれない。

しかし自分が持っている個体で手ぶれ補正のトラブルがたびたびあり、信頼性にちょっと疑問符。


メンテ&使用記録

売却 2013/10

ハイパー級の出費があり、それを補填するために売却。

メインマウントがFマウントだったらこのレンズは多分手放さないが、Fマウントの標準ズームはすべて処分の方向ということで仲良くドナった。


 
Spec  
構成枚数 13群17枚
最小絞り F22
最短撮影距離 0.45m
最大撮影倍率 0.24倍
フィルター径 77mm
最大径 x 長さ 84mm x 103.5mm
質量 710g
絞り羽根枚数 9枚(円形絞り)
発売日 2010-09-22

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NIKON製品情報
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デジカメinfoの海外レビュー抄訳
デジカメinfoの海外レビュー抄訳2
デジカメinfoの海外レビュー抄訳3

Example

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with NIKON D800 1/160s f/5.6 ISO180 66mm

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with NIKON D800 1/125s f/4.0 ISO200 120mm

800_8704.jpg
with NIKON D800 1/50s f/5.6 ISO100 24mm

800_9837.jpg
with NIKON D800 1/125s f/11.0 ISO100 38mm

800_4949.jpg
with NIKON D800 1/8s f/4.0 ISO1600 55mm

800_6723.jpg
with NIKON D800 1/250s f/4.0 ISO500 120mm

800_7209.jpg
with NIKON D800 1/500s f/8.0 ISO100 120mm

800_9932.jpg
with NIKON D800 1/100s f/4.0 ISO800 92mm