AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

高いレベルでバランスしたオールラウンドな大口径標準ズーム

Good

  • F2.8の明るさ
  • 美しいボケ味
  • 開放からシャープで高い解像力を発揮
  • 爆速のAF
  • クォーターマクロとして使える
  • M/Aモード対応
  • ナノクリスタルコート

Bad

  • 周辺の甘さが気になることがある
  • 他社の同クラスレンズに比べてサイズが長い
  • 手ブレ補正に対応していない

コメント

大三元の標準域を担当する一本。
ズームの利便性と画質が高いレベルでバランスしているレンズ。


描写の傾向

開放からシャープでコントラストの高いしっかりした写り。
加えて単にシャープなだけでなく柔らかなきめの細かさも感じさせ、高い解像感をともなう素晴らしい描写力を持っている。
ボケもまずまず美しく、開放でも硬くなったりうるさくなることが少ない。

逆光耐性は可もなく不可もなくと言ったところだろうか。
ナノクリスタルコートは伊達ではなく、基本的には逆光でも素晴らしいヌケの良さだが、ゴーストやフレアが気になる頻度が他のレンズに比べると比較的高く、弱いと言うほどではないが格別強くもない印象。

ほか広角側では歪曲がやや大きく色収差が目に付くことがある、開放の周辺減光はかなりのものであるなど欠点も見られるが、個人的にはほとんど気になることはなく、さほど問題とは感じない。

気になる点としては遠景などで周辺の描写が雑に感じるケースがままある。これはなんでだろうと思って調べてみると像面湾曲のせいであるとのこと。
F11まで絞ると回折の影響で中央の解像力は下がってくるが、周辺まで均一に写したければ思い切って絞った方がよさそうだ。


使い勝手

前のモデルに比べて最短撮影距離が大幅に短くなり、寄れるようになっているのは良い。
最大撮影倍率もクォーターマクロを超えるもので、標準レンズとしての撮影の幅を大きく広げてくれる。

また広角端が24mmになったのも良い。28mmではやはり少し物足りないものがある。
DXフォーマットで使うと換算約36mm〜105mm程度の画角となり、準広角〜長めの中望遠をカバーする悪くない使い勝手。常用レンズとして十分に使いやすいズームレンジで、24mmスタートがDXでも効いている。

AFに関しては高速かつ正確で申し分ない性能。
迷ったときも最短から無限遠まで一瞬で行き来するので待たされる感がほぼ皆無なのは素敵。

手ブレ補正に関してはどんどん対応レンズが増えている今となっては、付いていないのはそろそろマイナスポイントか。
後継では付くことを期待したい。そうなれば更にオールラウンドに使えるようになるだろう。(ただしサイズが大きくなって使いにくくなる懸念もあるが・・・)


携帯性

小さくも軽くもないが大口径の標準ズームとしては標準的なレベル。
しかし他社同クラスのレンズに比べるとやや長い。その代わり細いのではあるが、個人的には太くて短い方が取り回しがしやすいのでこのあたりは若干残念だ。

またフードが巨大だ。この辺りの無骨さはニコンらしさというやつなのだろうか。
ところでこのフード大きさの割に効果が微妙な気がする。


総評

迫力のある写りに加え好ましいボケ味を備えており、寄って大きく写すこともできるなど、画質的にも使い勝手的にも大口径標準ズームとして文句のない性能。

画質は単焦点と比べるとさすがに及ばない面もあるが、個人的にはこれだけ写れば大満足のレベル。勝負レンズとして躊躇なく使えるし、ズームの利便性と合わせて考えれば素晴らしいレンズ。

あとはもう少し短くなって手ブレ補正が付いてくれれば最高。

満足度は100点。


関連用品

フィルター

77mm径。同じフィルター径のレンズが多く使い回しのしやすいサイズ。
風景撮影にも適したレンズなのでいろいろと揃えておきたい。

Lightroom 5

色収差や歪曲が気になるならば現像ソフトでかんたんに補正できる。


他のレンズとの比較

旧型やサードパーティ製のF2.8通し標準ズームなどと。

AF-S NIKKOR 28-70mm f/2.8D ED

一世代前の旧型。
最短撮影距離が長すぎ、広角端も物足りない。
自分の場合はそこが問題で購入候補にならなかった。

基本的な描写力は悪くないはずなので、上記のような点が気にならなければ旧型を選ぶのもひとつ。中古で半額程度であるし。

タムロン SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD (Model A007)

価格が安く優れた性能を持つと評判のレンズ。
しかし実際に使い比べてみると描写力やAF速度などの信頼感は純正の方が上と感じる。とは言えかなりいいレンズであることは確か。

ほか長さが短い、重量が少し軽いといった点でタムロンが勝っており、手ブレ補正も合わせて考えると気軽に使えるのはタムロン。
最大撮影倍率では純正が勝っており、ボケ味と合わせて撮影の幅が広いのは純正。

シグマ 24-70mm F2.8 IF EX DG HSM

ペンタックス用を使ったことがあるがこれもボケが硬め。開放では特に気むずかしい。

基本的な画質は良好でこのクラスのレンズにふさわしいキレのある描写をする。ただしフルサイズでは周辺画質が弱点で、絞っても四隅の解像力が上がってこないそうだ。
タムロンが優れたレンズを出してきたので今やこのクラスでは最下位になってしまったかもしれない。Artラインで素晴らしい新型が出てくるのを期待したい。

ただ長さが短い点は良い。ここだけは現行の大口径標準ズームの中では随一。
フードも小さいのでカメラに装着したまま収納できるバッグも多い。

ちなみに発売初期に著しく評価が悪かったのはおそらくAF精度の問題。
素性の良いレンズもピントが合わなければ実力を発揮できない。現在はそういう問題はないようだ。

AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

24mmで比較すると解像力や周辺の安定度など12-24の圧勝。

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II

70mmで比較すると70-200の方が周辺までしっかりしている。


メンテ&使用記録

フード不携帯 2013/10

大きなフードがないとだいぶ持ち歩きやすくなるので留守番させることにした。
フードを付けていたときに比べて多少は逆光耐性が落ちたが、携帯性アップとのトレードオフで納得のいく程度。

売却 2013/10

超弩級の出費があり、それを補填するために後ろ髪を引かれつつも売却。

メインマウントがFマウントだったら是非とも残しておきたいレンズであったが、Fマウントの標準ズームはすべて処分の方向ということでドナドナとなった。


 
Spec  
構成枚数 11群15枚
最小絞り F22
最短撮影距離 0.38m
最大撮影倍率 0.27倍
フィルター径 77mm
最大径 x 長さ 83mm x 133mm
質量 900g
絞り羽根枚数 9枚(円形絞り)
発売日 2007-11-30

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Example

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with NIKON D800 1/160s f/4.0 ISO250 70mm

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with NIKON D800 1/125s f/8.0 ISO100 55mm

800_2615.jpg
with NIKON D800 1/100s f/2.8 ISO160 70mm

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with NIKON D800 1/640s f/8.0 ISO100 38mm

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with NIKON D800 1/60s f/11.0 ISO100 52mm

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with NIKON D800 1/200s f/8.0 ISO400 24mm

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with NIKON D800 4s f/8.0 ISO400 70mm

800_9683.jpg
with NIKON D800 1/250s f/8.0 ISO100 36mm

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with NIKON D800 1/1600s f/4.0 ISO100 70mm

800_9956.jpg
with NIKON D800 1/1000s f/8.0 ISO100 70mm

800_0429.jpg
with NIKON D800 1/500s f/11.0 ISO400 38mm