AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II

大口径望遠ズームの最高峰

Good

  • F2.8の明るさ
  • 開放からシャープでクリアな描写
  • 強力な手ブレ補正を搭載
  • 逆光に強い
  • 爆速のAF
  • フォーカスリミッター
  • インナーズーム、インナーフォーカスのため鏡胴が伸びない
  • 取り外し可能な三脚座が付属
  • M/Aモード対応
  • ナノクリスタルコート

Bad

  • 最大撮影倍率が低い

コメント

ニコンのカメラを使うなら是非とも使いたかった一本。
決定版と言っていいほどの素晴らしい望遠レンズ。


描写の傾向

開放から非常にクリアでシャープ。一段絞ればそれが更に引き締まり素晴らしいキレを発揮する。F8くらいまで絞ればズーム全域で周辺まで高い解像力を発揮し、遠景などもよく写る。
コントラストや質感の表現も素晴らしく、かなりハイレベルで印象的な描写力。

ボケに関しては購入前に見た作例ではやや硬くザワザワした感じのボケも多かったので期待していなかったが、使ってみると望遠だけあって寄ってボケを大きくすればきれいにボケることもけっこうあり、思ったより悪くはなかった。気になるときは気になるが、可もなく不可もなくといったところか。

逆光には基本的に強いが、日光などの強い光源がフレーム内に入るような状況ではフレアやゴーストはそれなりに出る。ナノクリだからと過度に期待していると少々ガッカリするかも。というかちょっとガッカリした。過度な期待をしていた。常識的な期待ならOK。


使い勝手

中望遠から望遠域の定番のズームレンジをカバーするレンズで、正確かつ爆速のAFと合わせて動物撮影やスポーツ撮影などにこの上ない威力を発揮する。ほか風景など様々な用途にも使いやすく、汎用性がかなり高い。

F2.8の明るさは望遠レンズでは大きなアドバンテージで、開放から高い性能を持っているため、絞りを開けることで速いシャッタースピードを維持できる。また強力な手ブレ補正がついているおかげで、かなり光量条件の悪いところでも撮影を快適にこなせる。
加えて防塵防滴にも配慮された造りをしているため、様々なフィールドで実力を発揮しやすい、という点でも汎用的なレンズと言える。

ただ汎用的とは言っても、大きく重いレンズなので気軽さはない。
それと最大撮影倍率が低いのが難点で、花や虫など小さなものを相手にしていると物足りなさを感じることがある。これに関しては割と残念。

DXフォーマットで使うと換算約105mm〜300mm程度の画角になるので、FXで使う場合よりやや汎用性は落ちる。しかしより長い望遠として使える上、周辺画質などが更に安定するので、望遠レンズとしてはある意味FXで使うよりも優れた性能を発揮する。


携帯性

さすがに大きく携帯性は良くない。が、このクラスのレンズとしては標準的な域。
三脚座もコンパクトで、しかも不要なときには簡単に取り外せるという軽快さ。

カメラに装着したときのバランスは良好で、インナーズームでズーミングによって鏡胴が伸びないため、どの焦点距離でも取り回しが良い。

しかしフード付きで取り出せばすぐ使える状態のまま収納するのは相当大きなバッグでないと厳しい。
なのですぐ使える状態で持ち歩くなら速射ストラップの使用をなど考慮する。

1.5kgのレンズなんて持ち歩く気になるのだろうかと思っていたが、2kg超のレンズに比べるとずっと軽く感じる。自分は1.5kgくらいまで許容できるらしい。ただこれを持って長時間歩き回ったりすると重荷に感じるのは否めない。


総評

期待を裏切らなかったさすがのレンズ。
これは文句なしに最終装備のひとつ。

あえて言えばボケ味と最大撮影倍率に関しては手放しで褒めきれない感はあるが、そんなことは些細な問題に思えるほどの描写力を持っている。

満足度は110点。


他のレンズとの比較

旧型やサードパーティ製のF2.8通し望遠ズームなどと。

AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR

非常に悩ましい比較。

f/4Gの優れている点。

  • サイズや重量が小さく携帯性が良い
  • 最大撮影倍率が0.28倍とクォーターマクロのレベル

f/2.8Gの優れている点。

  • f/2.8の明るさ
  • 画質
  • 三脚座付属
  • AF速度

拮抗する点。

  • 手ブレ補正(f/4Gの方が若干良い?)

おそらく散歩やアウトドアにはf/4Gの方が向いている。
軽量で持ち運びしやすく、不意に見かけた被写体にクローズアップで迫れる。汎用的な使い勝手では断然f/4G。

一方で重量と最大撮影倍率以外の基本性能はf/2.8の方がやや優れているかと。画質もひとつ格が違う感じ。
それにボディの高感度がアテにできるようになってきたとは言え、一段の違いは望遠レンズではやはり大きい。より望遠に対応すると言う意味ではテレコンを使用しても明るさに無理がないということもあり。

どちらを選ぶかは何を重視するかによるだろう。
この二本のレンズは単なる上位、下位という関係性ではない。

AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF)

前モデル。
現行モデルはこのモデルの正常進化版といった形なので性能だけを見ればこちらを選ぶ理由はないが、それでも純正大口径ズームらしい優れた描写力とこなれてきた中古価格から検討の価値がある。

ちなみにバリフォーカルではなく厳密な意味でのズームレンズらしい。

タムロン SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD (Model A009)

解像力が高くボケ味も素晴らしい。AFは純正に比べると少し遅いようだ。

用途的にポートレートなどでボケ味重視なら良さそう。
ただ花撮りには最大撮影倍率が物足りないような気がする。純正より倍率が低い。

動き物を相手にするなどAF速度を重視するならやはり純正か。

価格がこなれてくれば魅力的なレンズになりそう。

シグマ APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM

純正の半額で手に入るコストパフォーマンスが魅力。

開放は純正にない柔らかい写りでボケ味も自然できれいなため、ポートレートなどにはかなり向いている。
また柔らかいと言っても甘さとは違った芯のある描写なので、開放からシャープさが欲しい場合もシャープネスやコントラストを調整すればまずまずの結果になる。

絞ればクリアでシャープな描写となりDXでは隅まで申し分ない性能を発揮するが、FXでは周辺の解像力が今ひとつのようだ。

色の乗りなどがこってりした純正の描写に比べるとアッサリ寒色風味なので、そのあたりも加味して比較してみるといいかもしれない。

機能性の面では手ブレ補正の効きは遜色ないようだが、AF速度はさすがに純正の爆速には劣る。


関連用品

フィルター

風景撮影にも使いやすいレンズなのでいろいろ揃えておきたい。
77mm径は共通して使えるレンズが多いので使い回しはかなりしやすい。

Amazon ケンコー Zeta EX サーキュラーPL

テレコン

TC-14E IIとの組み合わせで使うことがあるが、AF速度も画質も不満がない。
開放F値もF4と悪くない。

2xテレコンを付けてもF5.6とまだ実用的で、明るいレンズとテレコンの相性の良さを感じる。

最大撮影倍率の低さをカバーすることが出来るという利点もあり、1.4xテレコンで約1.96倍と、汎用的なレンズとしては不満のないレベルに。1.7xテレコンなら約2.38倍と簡易マクロ的に使えるくらいにまでなる。

Amazon 1.4xテレコン TC-14E II

一脚

手ブレの軽減に一脚は有効なアイテム。
地面に付けないでカメラの下にぶら下げる形で使ってもスタビライザーとして機能し、ブレ低減の効果がある。

そこそこ重いレンズなので長時間カメラを使い続ける状況では疲労軽減にも大分効果があるだろう。

最終更新: 2015-01-21


 
Spec  
構成枚数 16群21枚
最小絞り F22
最短撮影距離 1.4m
最大撮影倍率 0.14倍
フィルター径 77mm
最大径 x 長さ 87mm x 205.5mm
質量 1570g
絞り羽根枚数 9枚(円形絞り)
発売日 2009-11-27

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NIKON製品情報
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